結(ゆい)とは?

≪結(ゆい)とは?≫

主に小さな集落や自治単位における協働作業の制度で、一人で行うには多大な費用と期間、そして労力が必要な作業を、集落の住民総出で助け合い、協力し合う相互扶助の精神で成り立っていると定義(ウィキペディア)されています。
 これにならい、都市部の高齢者と漁村との間で、金銭の授受を伴わない相互扶助の関係を構築しようとするねらいからこのとりくみを「結(ゆい)づくり事業」と命名したものです。

≪身近な事例≫
岐阜県白川郷の合掌集落では、合掌造りの茅葺屋根の葺き替えに結(ゆい)の制度が残っているそうです。
葺き替えは約30年~40年に一度行われ、それにかかる労力と費用は膨大なものになるとのことですが、これらは無報酬で行われているようです。
近年は過疎化や第一次産業の衰退、高齢化などで結(ゆい)の維持が難しくなってきている一方で、ナショナル・トラストや一般のボランティアが各地より集まり、葺き替え作業を共同で行う様になったとのことです。

都会で定年を迎えた「高齢者」を対象とした理由は?

・老後を快適に生きるための生きがいを見つけていただきたい。
・生きがいとは価値の発見。
・漁業・漁村にある物事を経験してもらい、そこに従来認識していなかった「価値=ねうち」を発見してもらう 。
①都会生活ではなかなか味わえない「安心感」、人や自然や歴史との触れ合い。
②「食べる」を通じた本能欲の充足。食べる楽しみを十二分に満たしてくれる新鮮な食材。
③漁業・加工の手伝いで働くこと、人の役に立つことの充実感
が、価値ではないかと考えます。

・一方、受入漁家においても、参加者にお手伝いいただくことは大変ありがたいのです。
・漁業には長年の経験を要する高度な技術が必要な作業もありますが、一般の方でも多少の経験を積めば十分こなせる軽作業もあります。ワカメ養殖においては、この軽作業に漁業者が多くの時間をとられているのが実態です。
・このため、参加者が一度きりではなく、作業に慣れたリピーターとなっていただきやすい退職後の高齢者を対象者としました。

『結(ゆい)』活動の目的

『結(ゆい)』が仲介役となり、漁業の作業を通して、離島での生活を通して、皆さんの人生の『生き方・過ごし方』を応援します。
日々の暮らしではなかなか経験できない作業や離島での田舎暮らしを通じ、ご自身の生活をふりかえるきっかけになるかもしれません。
また高齢者に再び故郷を感じてもらうことも「結(ゆい)」の目的です。
「結(ゆい)」により、都市部の高齢者と漁村と相互扶助の関係が構築され、わずかながらでも都市部の高齢者の幸せにつながればと思います。

(参考)東京での役所勤務を定年退職し、三重県下の漁村に単身で移り住み、平成24年以降沿岸漁業のお手伝いをしている、 結(ゆい)プロジェクト元事務局長(故佐藤力生)の体験談に関心のある方は、↓↓↓↓をクリック!

結(ゆい)プロジェクト元事務局長(故佐藤力生)の体験談はこちらをご覧ください。 »

平成28年度ワカメ漁期における新聞・雑誌での報道内容

①毎日新聞(三重県版) 平成29年2月3日
②毎日新聞電子版 地方版 平成29年2月9日
③伊勢新聞 平成29年2月10日
④読売新聞電子版 平成29年2月11日
⑤中日新聞 平成29年4月11日
⑥読売新聞(三重県版)平成29年4月18日
⑦週刊女性 平成29年5月23日号